読み継がれる、「金の輪」絵本展

小川未明〜吉田稔美の世界〜

2007年10月3日(水)〜11月25日(日)
9:00〜16:30 入場無料

◎10/13(土)・11/10(土)
各回14時から15時まで吉田稔美による講演会(無料)

◎10/20(土) 
14時から16時まで 中世放浪楽師<ジョングルール・ボン・ミュジシャン>による古楽演奏会。語り、吉田稔美。いにしえの童話の世界に寄せて

グリムや小川未明の童話の世界とも通じ合う、不思議で珍しい中世の音楽と古楽器の演奏『赤い鳥』と小川未明 と 雑司が谷旧宣教師館。大正デモクラシーの時代は、子どもを一個の人格ととらえ個性や独自の精神世界に注目しようとした“子ども発見の時代”でした。その時代に、豊島区地域に児童作家・文学者・画家による、子どものための文化運動が誕生します。

その先駆的・中心的役割を果たしたのが子どものための文芸雑誌『赤い鳥』です。創刊者の鈴木三重吉の自宅が豊島区にあったことをゆかりとして、雑司ヶ谷旧宣教師館の保存活動とともに館内に<赤い鳥の部屋>がもうけられ、「赤い鳥」や『金の船』、『金の星』などの復刻本が自由に閲覧できるようになされています。

とりわけ関わりの深い執筆者であった小川未明もまた雑司が谷に住み、多くの芸術的な童話を「赤い鳥」に発表します。現在、毎月1回、土曜日に縁者の方による未明作品の朗読会なども行われていることから、この歴史的建築で、現代から未来の子供たちへと託される絵本による展示をさせていただく運びとなりました。